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連れ去り別居とは?その問題性

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    連れ去り別居とは、夫婦が別居する際に一方が相手の同意を得ずに子どもを連れて別居することをいいます。

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    連れ去り別居は、連れ去られた方にとっては、お子さんを誘拐されたようなものなので、誘拐罪だと騒ぎ立てたり、お子さんを連れ戻そうとしたりすることもあります。

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    また、別居したい方にとっては、別居をためらう事情になってしまい、つらい同居生活を続けていかざるを得ないという場合もあります。

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    そこで、このページでは、この連れ去り別居が誘拐罪になるのかどうかなど、連れ去り別居の法的問題点などについて説明させていただきます。

連れ去り別居には、誘拐罪にならないかという刑事問題や、連れ去られた方の親による奪い返しといった非常に深刻な法的問題を引き起こす可能性があります。この問題は、子どもに対する心理的な影響や家族全体の関係に大きな影響を与えることがあります。また、トラブルが発生することにより、離婚問題の解決にも重大な影響を及ぼすこともあります。このページでは、連れ去り別居の法的問題点や、連れ去り別居がもたらす法的影響、その解決策などを解説します。

連れ去り別居は犯罪か?

連れ去り別居とその後の連れ戻しとの法的取り扱いの違い

連れ去り別居とその後の連れ戻しとの法的取り扱いの現状をまずは知っておきましょう。

  • Point 01

    誘拐罪とは?

    刑法では、「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。」と定められています(刑法224条)。これが、未成年者略取及び誘拐罪、いわゆる誘拐罪です。

  • Point 02

    連れ去り別居は誘拐か?

    連れ去り別居が誘拐罪に該当するとされたケースは、現状では見当たりません。 これは、家庭内の問題に刑法はなるべく立ち入るべきでないという考えが背景にあってのことだと考えられます。

  • Point 03

    連れ戻しは誘拐か?

    他方、連れ戻し、つまり、連れ去り別居により連れ去られてしまった子を連れ戻した場合については、誘拐罪にあたるとされたケースがあります(最高裁判所平成17年12月6日判決)。


連れ去り別居が誘拐罪に該当する可能性は?

前述のとおり、連れ去り別居が誘拐罪に該当するとされたケースは現状では見当たりません。

ですが、連れ去り別居が誘拐罪に該当するものとされる可能性は否定できません。  

まず、刑法224条の条文をそのまま読む限り、連れ去り別居もこれに当てはまります。  

また、前述のように連れ戻しが誘拐罪にあたるのであれば、連れ去り別居を誘拐罪にあたらないとする理由もないのではないかという疑問も出てきます。どっちもどっちではないか、それなのに連れ戻しだけが犯罪で連れ去りは犯罪でないとする合理的な理由はないということです。  

さらに、警察庁も、警視庁と各道府県警に対し、連れ去り別居に対する連れ去られた側からの被害の届出などへの適切な対応を遺漏なく行うよう通達を発しています。この通達では、「別居していた配偶者が、通園する保育園から子を連れ出しそのまま返さないといった訴え出」や「別居していた配偶者が、通園する保育園から子を連れ出しそのまま返さないといった訴え出」についてだけでなく(このような態様の連れ去りは悪質性が高く誘拐罪に該当するものとみやすいといえます。)、「同居する一方の配偶者が、留守中に子を連れて出て行き、以降連絡が取れず子にも会えない」という訴え出についても(このような態様の連れ去りは世間によくみられるものといえます。)、適切な対応を求めています。  

これらのことからすると、連れ去り別居が誘拐罪に該当するものとされる可能性も否定できないところです。

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離婚訴訟における連れ去り別居の扱い

連れ去り別居の民事上の問題への影響

連れ去り別居が、仮に刑事上は誘拐罪に当たらず刑罰は受けないとしても、民事上の問題において不利な扱いを受けてしまうことはあります。


まず、連れ去り別居は、別居前の子の監護の状況、別居に至った経緯や別居の態様、別居後の父母及び監護の状況などによっては、子の引き渡しと監護権者指定を求める審判・仮処分における監護親の地位の判断や、離婚調停・訴訟における親権の判断で不利に考慮されてしまうことがあります。

子の引渡しと監護権者指定を求める審判・仮処分というのは、離婚時に親権者が指定されるまでの間、子どもを引き取って育てる役割を担う親(監護権者)をどちらにするかを決定し、監護者でない方の親が子どもを引き取って育てている場合には、監護者に子どもを引き渡させる手続です。


さらに、不法行為(民法709条)に該当して慰謝料支払義務が発生することもあり得ます。

もっとも、連れ去り別居が不法行為に該当するかについて、近時の裁判例は、一概に不法行為に該当するとはいえず、別居前の子の監護の状況、別居に至った経緯及び別居の態様、別居後の父母及び子の状況、監護に関する子の心情ないし意思等の諸般の事情を総合的に考慮し、連れ去られた側の親による子の監護権が妨げられていることが社会通念上相当性を欠くといえる場合に初めて不法行為に該当すると判断しています(東京地方裁判所令和3年9月16日判決)。

監護権者・親権者指定や不法行為該当性の判断で考慮される事情

監護権者や親権者の指定、不法行為への該当性の判断においては、上記のように、「別居前の子の監護の状況」、「別居に至った経緯」、「別居の態様」、「別居後の父母及び子の状況」、「監護に関する子の心情ないし意思」などが考慮されます。

これらの事情の具体例としては以下のようなものです。


「別居前の子の監護の状況」:子育てを主に担っていたのはどちらか、子への虐待行為があったかなど  


「別居に至った経緯」:子が暴力を振るわれたり暴言をはかれたりしたので別居した、子の見ている前で暴力を振るわれたので子どもがおびえていたので別居したなど  


「別居の態様」:相手の目を盗んでこっそり出て行ったか、有形力(暴力など)を行使して無理やり出て行ったかなど  


「別居後の父母及び子の状況」:同居している方の親と子との間に不和がないか、安定した生活を送っているか、面会交流を行っているか、面会交流に応じる意思があるかなど  


「監護に関する子の心情ないし意思」:子どもがどちらの親との暮らしを望んでいるか、現状に不満がないかなど  

夫婦関係調整のためのステップ

連れ去り別居に関する重要なポイント

連れ去り別居とは、夫婦が別居する際に一方が相手の同意を得ずにお子さんを連れて別居することをいいます。


連れ去り別居については、誘拐罪に該当するとされたケースは、現状では見当たりません。

ですが、今後も誘拐罪に該当するとされないとは限りません。連れ去りの態様などによっては誘拐罪に該当する場合も十分にあり得ますので、連れ去り別居を実行する場合には慎重な判断と対策が必要です。


他方、連れ去り別居後の連れ戻しについては、実際に誘拐罪に該当するとされた事例もあり、連れ去り別居よりも誘拐罪とされるおそれが大きいです。

実力行使での連れ戻しはするべきでなく、子の引渡しと監護権者指定を求める審判・仮処分という法的手続きによって実現を図るべきです。


また、連れ去り別居やその後の連れ戻しは、監護権や親権の問題に非常に重要な影響を及ぶぼす可能性があります。
監護権や親権は、主として、子どもを引き取って育てる法律的な権利と義務を意味します。連れ去り別居やその後の連れ戻しが発生すると、この監護権や親権を巡って深刻な争いが生じやすくなります。この争いの中では、子どもを連れ去った親が育児環境を整えたかどうかや、連れ去られた親がどのように対応してきたかなどの事情が、どちらに監護権や親権を認めるかの裁判所の判断に影響を及ぼします。
連れ去り別居やその後の連れ戻しは監護権や親権を確保したいがために行われるものですが、安易な連れ去り別居はかえって不利になるおそれもあるので、専門家である弁護士と相談するなどして慎重に判断することが重要です。

専門家に相談するメリット
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連れ去り別居といった複雑な法的問題に直面したとき、専門家である弁護士に相談することは非常に有効です。法的手続きは多岐にわたる複雑なものであり、ネット上の情報やAIが提供する情報を頼りに自分一人で解決しようとすると、どうしても情報過多や解釈の誤りによって混乱をきたしがちです。弁護士は専門知識と経験を持ち、依頼者の状況に合った適切なアドバイスを提供できます。

法律的な問題と向き合う際の最初のステップは、信頼できる弁護士を見つけることです。初回相談が無料である事務所も多く、まずは気軽に相談してみることが大切です。面談においては、事前にご自身の状況や悩みを整理しておくと、より具体的なアドバイスを受けやすくなります。また、オンラインや電話での相談も一般的になり、地方に住んでいる方でも手軽に専門家の意見を聞くことができるようになりました。

弁護士との相談を通じて、ご自身の立場や法的リスクを理解し、将来の見通しをしっかりと立てることができます。特に連れ去り別居のケースにおいては、親権や養育費に関する問題に重大な影響が及ぶことが多いため、法律の専門家である弁護士のアドバイスを受けることが重要です。

京都市の小口淳也法律事務所では、事務所での対面相談を初回60分無料で提供していますので、お気軽にお問い合わせください。あなたの不安を解消し、安心した未来を手に入れるための第一歩を小口淳也法律事務所で踏み出しましょう。

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