京都市の小口淳也法律事務所では、離婚問題に注力しており、年間約250件の離婚に
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適切な対応のためには、まず不倫慰謝料の性質や求償という法律関係を理解することが大切です!
不倫(不貞)慰謝料とは?
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不倫慰謝料とは、配偶者のある人が配偶者以外の人と性的関係を持ったことによって精神的苦痛を受けた配偶者に支払う慰謝料です。
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不倫慰謝料は、不倫が原因で夫婦が離婚する場合の方が、離婚しない場合より高額になります。
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不倫慰謝料の支払義務は、共同不法行為による損害賠償義務であり、不倫配偶者と不倫相手は、不倫被害者に対し、連帯して、全額の支払義務を負うものとされます。
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つまり、不倫配偶者と不倫相手は、不倫被害者との関係(外部関係)では、各々が全額の支払義務を負います。
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ですが、不倫配偶者と不倫相手との間(内部関係)では、不倫慰謝料の支払義務を負うことになったことについての負担割合(責任割合)が観念されます。
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また、不倫当事者の一方が慰謝料を支払った場合、その分、他方の慰謝料支払義務も消滅します。
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そこで、慰謝料を支払った不倫当事者の一方は、他方が支払義務を免れた額のうち他方の負担割合に応じた額を自分に返すよう求める(求償する)ことができます。
ダブル不倫の慰謝料の示談では、求償権の存在が問題を複雑化させ、求償権の理解と求償権行使への対策が重要となります。このコンテンツでは、ダブル不倫の慰謝料の示談での注意点について解説いたします。
ダブル不倫の問題の複雑さ
ダブル不倫で問題となる不倫相手の配偶者の慰謝料請求権と不倫相手の求償権
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Point 01
ダブル不倫とは?
ダブル不倫とは、一般的には、既婚者同士の不倫のことをいいます。夫婦それぞれが不倫をしている場合を指すこともありますが、本コンテンツでは、既婚者同士の不倫の場合について解説します。ダブル不倫の慰謝料については、既婚者と未婚者との不倫の場合と比べ、不倫の被害配偶者が2人いること、それぞれの夫婦が離婚するかどうかに違いがあり得ることから問題が複雑化します。
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Point 02
不倫相手の配偶者からの慰謝料請求の可能性
A子(被害配偶者)の夫A男(不倫配偶者)がB子(不倫相手)と不倫をし、B子には夫B男(不倫相手の配偶者)がいるとします。このようなダブル不倫の場合、A子はB子に不倫慰謝料を請求できますが、B男もA男に不倫慰謝料を請求できます。このように不倫相手の配偶者からの慰謝料請求の可能性があることが、それぞれの夫婦が離婚するかどうかとも関連して、問題を複雑なものにします。
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Point 03
不倫相手から不倫配偶者への求償請求
また、このようなダブル不倫の場合には、B子は、A子に慰謝料を支払った場合、A男に求償請求することができます。また、A男も、B男に慰謝料を支払った場合、B子に求償請求することができます。どちらかの夫婦が離婚せずに夫婦関係を続けていくのであれば、夫婦共通の財布に入ってきた慰謝料の一部が求償によって出て行ってしまうということになり、このことも問題を複雑にします。
ダブル不倫の問題点
このようにダブル不倫では、不倫相手の配偶者であるB男からの慰謝料請求の可能性があることや、不倫配偶者であるA男と不倫相手であるB子との間の求償の可能性があることから、問題が複雑化します。
具体的には、A子がA男の不倫を許し婚姻関係を続けていく場合に、B子に慰謝料を請求して支払を受けても、B男からA男が慰謝料を請求されて支払うことになれば、A夫婦の共通の財布に入ってきたB子からの慰謝料がB男に戻っていくことになります。つまり、慰謝料の全部または一部が行ったり来たりすることになってしまいます。
また、A子がA男の不倫を許し婚姻関係を続けていく場合に、B男がA男に慰謝料請求しないとしても、B子がA男に求償請求しA男が自己の負担割合分を支払えば、A夫婦の共通の財布に入ってきたB子からの慰謝料のうちA男の負担割合に応じた分がB子に戻っていくことになります。つまり、慰謝料の一部が行ったり来たりすることになってしまいます。
ダブル不倫の慰謝料で示談する際には、このような不倫相手の配偶者からの慰謝料請求や、不倫拝具者と不倫相手との間の求償の可能性を考慮して適切に解決することが重要となります。

四者示談(四者和解)による解決
これらのダブル不倫の場合の特殊な問題を解消するためには、A夫婦もB夫婦も離婚せずに婚姻関係を続けていく場合であれば、四者で話し合って解決すること(四者示談・四者和解)が有効な解決方法となります。
A子のB子に対する慰謝料の額、B男のA男に対する慰謝料の額を取り決めるとともに、B子はA男に求償請求せず、A男もB子に求償請求しないということを約束すれば、不倫相手の配偶者からの慰謝料請求や不倫相手からの求償請求の可能性という問題をクリアできます。
ダブル不倫で四者示談をする場合には、お互いさまであるということで、お互いに慰謝料を請求しないことを合意することもあり、そのような合意(示談)を「ゼロ和解」を呼びます。
お互いの慰謝料額に大した違いがなく、不貞当事者間の負担割合にも大差がない場合には、このゼロ和解をするのが適切でしょう。
ですが、A子のB子に対する慰謝料の額と、B男のA男に対する慰謝料の額は、必ずしも同額になるものではありません。
慰謝料の額は、婚姻期間の長さや、子どもの人数・年齢などによって定めるのが通常です。
したがって、たとえば、A夫婦は婚姻期間が10年で幼い子どもがいるのに対し、B夫婦は婚姻期間が2年で子どもはいないという場合であれば、B子がA子に支払う慰謝料の額は100万円で、A男がB男に支払う慰謝料は50万円ということもあり得ます。
また、A男とB子との間の求償関係における負担割合も、必ずしも同じ割合になるものではありません。
不倫当事者間の求償関係における負担割合は、不倫関係に至る経緯においてどちらが主導的であったかや、不倫関係の継続についてどちらが積極的であったかなどの事情によって異なります。
したがって、たとえば、A男がB子の職場の上司で、その立場を利用してB子に不倫を迫りB子がしぶしぶ応じざるを得なかったというような場合には、A男の負担割合が8で、B子の負担割合が2ということになるということもあり得ます。
ダブル不倫の慰謝料で四者示談をする場合には、このような双方の慰謝料額の違いや不倫当事者間の求償関係における負担割合の違いを考慮することがあります。
具体的にどのように考慮するのかについては、まず、四者示談をせずに、A子のB子に対する慰謝料請求と、B男のA男に対する慰謝料請求を個別に解決する場合を考えてみましょう。
事例として、B子がA子に支払う慰謝料の額は100万円で、A男がB男に支払う慰謝料は50万円という場合で考えてみましょう。
この場合に、A男の負担割合とB子の負担割合が同じ(5対5)であれば、B子がA子に100万円を支払えばA男に50万円を求償でき、A男がB男に50万円を支払えばB子に25万円を求償できます。その結果、A夫婦はB子から得た100万円からA男がB子に支払った50万円との差額50万円を得ることになり、B夫婦はA男から得た50万円からB子がA男に支払った25万円との差額25万円を得ることになるので、A夫婦が得る50万円とB夫婦が得る25万円との差額25万円をB子がA子に支払うのと同じ結果になります。
そこで、四者示談ができる場合には、このような双方からの慰謝料の支払や双方からの求償という面倒なことをせずに、B子がA子に25万円を支払うという形で解決することが可能になります。
また、A男の負担割合が8でB子の負担割合が2であれば、B子がA子に100万円を支払えばA男に80万円を求償でき、A男がB男に50万円を支払えばB子に10万円を求償できます。その結果、A夫婦はB子から得た100万円からA男がB子に支払った80万円との差額20万円を得ることになり、B夫婦はA男から得た50万円からB子がA男に支払った10万円との差額40万円を得ることになるので、A夫婦が得る20万円とB夫婦が得る40万円との差額20万円をA男がB男に支払うのと同じ結果になります。
そこで、四者示談ができる場合には、A男がB男に20万円を支払うという形で解決することが可能になります。
このようにダブル不倫の場合でどちらの夫婦も離婚しない場合、双方の慰謝料の額や求償関係における負担割合を検討していくと、実際に支払われる金額はあまり大きなものにはならないことが多いです。そのような金額を巡って精神的苦痛に耐えながら貴重な時間を使って交渉を重ねたり、訴訟までしたり、高額の弁護士費用を支払って弁護士に解決を依頼したりするのはいかがなものかというところがあります。
そのため、双方の慰謝料の額や求償関係における負担割合に多少の違いはあっても、ゼロ和解をするのが得策であることも多いです。。
なお、このような四者示談は、主に双方の夫婦が離婚せずに結婚生活を続けていく場合に行われるものですので、不倫の再発防止のために不倫当事者が今後は連絡をとり合わないこと(接触禁止)や、不倫当事者双方が有している相手の連絡先や過去のメールなどでの通信記録の消去、不倫の事実や示談の内容、経緯を第三者に口外しないこと(口外禁止)、違反した場合の違約金などを取り決めることが多いです。
また、四者示談に限りませんが、後になって紛争が再燃しないように、示談で取り決めた内容以外には四者の間に何らの債権債務もないことをそれぞれ確認するという清算条項を定めておきます。
どちらの夫婦も離婚せず、かつ、
一方の配偶者が
不倫の事実を知らない場合の示談
ダブル不倫で、不倫相手の配偶者が不倫の事実を知らないケースがあります。
このケースでの示談における注意点を、B男が不倫の事実を知らない状況でA子がB子に慰謝料請求をする場合を例にしてみてみましょう。
この場合には、A子からB子への慰謝料請求と、B子からA男への求償請求が問題となり、B男からA男への慰謝料請求やA男からB子への求償請求は当面は問題となりません(これらの請求が後に問題となる可能性はあります。)。
この場合に、A子としては、感情的な面では、B子がB男に不倫の事実を知られないままでいることに納得がいかないというところはあるでしょう。ですが、A子としては、A男と離婚せず夫婦関係を続けていくのであれば、B子と慰謝料について示談しても、その後にB男に不倫の事実を知られてA男が慰謝料を請求されたのでは、A夫婦の共通の財布に入ってきたB子からの慰謝料がB男に戻っていくことになります。ですので、A子としても、金銭的な面を考えれば、B男には不倫の事実を知られたくないでしょう。そこで、A子の立場からは、B男に不倫の事実を知らせることも可能というカードを使いつつ、A男に対する求償権を放棄させ、高い金額で示談したいところでしょう。
他方、B子としては、B男と離婚せず夫婦関係を続けたいのであれば、決してB男には不倫の事実を知られたくないでしょう。
このような状況では、B子の立場からは、交渉によって慰謝料をできるだけ少なくしたいところですが、交渉が長引くとA子が業を煮やしてしまい不倫の事実をB男に伝えてしまうおそれが大きくなります。
このように、B男が不倫の事実を知らない状況でA子がB子に慰謝料請求をする場合には、A子がB子より優位な立場にあるといえます。
B子としては、慰謝料が多少高額であってもできるだけ短期間で解決し、B男を含む第三者に不倫の事実などを口外しないという合意(できれば合意に反した場合の違約金の合意も)をしておくのがよいでしょう。また、弁護士に示談交渉の代理を依頼して、弁護士を交渉の窓口にすることでB子宛ての連絡などを弁護士宛にさせるようにするのもよいでしょう(ただし、A子がこれに応じずB夫婦の自宅宛てに郵便を送るなどするおそれは残ります。)。
逆に、A子としては、示談後にB男が不倫の事実を知ってしまった場合への対策も講じておきたいところです。
すなわち、示談後に不倫の事実を知ったB男から慰謝料を請求されてA男が支払う場合には、A男と結婚生活を続けていくA子からすれば、A夫婦がB子から得た慰謝料が自分たちの手元からB男のほうに出て行ってしまうので、その場合にはB子から追加の支払いを受けることを合意しておきたいところです(B子としては、この合意をするとA子への追加の支払いが必要になるだけでなく、B男からも慰謝料請求を受けるおそれがあるので、この合意には応じるのはリスクが高いです。)。
どちらの配偶者も不倫の事実を知っており、
どちらの夫婦も又はどちらかの夫婦だけが離婚
する場合の示談
どちらの配偶者も不倫の事実を知っており、どちらの夫婦も離婚するケースやどちらか一方の夫婦だけが離婚するケースもあります。
不貞被害者(A子やB男)としては、離婚する場合には、配偶者(A男やB子)が不倫相手の配偶者から慰謝料請求されたり不倫相手から求償請求されたりすることは気にせずに慰謝料を請求すればよいでしょう。
ただ、お子さんがいて離婚した配偶者から養育費の支払を受ける場合には、これらによる養育費の支払いへの影響は気になるところです。
不貞当事者(A男やB子)としては、離婚する場合には、不倫相手の配偶者からだけでなく、自身の配偶者からも慰謝料を請求されるおそれがあることに注意が必要です。
また、他方の不貞当事者から求償請求されるおそれもあります。
次に、示談をスムーズに進めるためには、効果的なコミュニケーションが不可欠です。相手方との交渉を行う場合、感情的になりがちなことを理解し、冷静さを保つことが求められます。その際、文書でのやりとりを心がけると良いでしょう。特に、支払い条件や支払い時期については慎重に書面で確認しておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。して、示談成立に向けた交渉が成功するためには、疑問点や不明点を明確に質問し、理解を深めることが役立ちます。相手方と建設的な対話を行うことで、合意に達する可能性が高まります。
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