京都市の小口淳也法律事務所(弁護士小口淳也:京都弁護士会所属)では、離婚問題に注力しており、

   年間約250件の離婚に関するご相談を承っております。

  豊富な経験と実績をもとにあなたの離婚問題の解決を全力でサポートさせていただきます!

お気軽にお問い合わせください。
営業時間: 平日:10:00~20:00
土日祝:10:00~19:00
未出生児の権利を考える第一歩

胎児認知とは?その重要性と目的

  • check_box

    婚姻関係にない男女の間に生まれた子のことを、非嫡出子(婚外子)といいます。


  • check_box

    非嫡出子には父親との間の法律上の親子関係は当然には認められません(母親との間には出生の事実によって当然に親子関係が認められます。)。

  • check_box

    法律上の親子関係が認められないと、扶養請求(養育費の請求など)や相続権など、法律上の親子関係に基づく権利も認められません。

  • check_box

    非嫡出子と父親との間に法律上の親子関係を生じさせる制度として「認知」があります(民法779条以下)。

  • check_box

    「認知」の一種として、子が生まれる前に、すなわち胎児のうちに認知するものを「胎児認知」といいます(民法783条)。

  • check_box

    胎児認知には、子が生まれた後に行う認知(生後認知)とは異なる特色があります。

婚姻に関する考え方や意識が多様化する中で、婚姻関係にない男女の間で子をもうけることも多くなっています。婚姻については当事者の考え方次第で自由であってよいですが、お子さんをもうけるのであれば、お子さんのこと(親としての責任・義務)はしっかり考えてあげる必要があるでしょう。そこで、このページでは、婚姻関係にない男女の間に生まれた子(非嫡出子・婚外子)に関する法律関係、特に胎児認知の制度について解説させていただきます。

胎児認知の基本と手続き

認知の基本と種類、手続

未出生児の権利を大切にしよう

  • Point 01

    認知の基本概念

    認知とは、非嫡出子と父親との間に法律上の親子関係を生じさせる制度です(民法779条)。その効果は子の出生の時に遡って生じます(民法784条)。法律上の親子関係が生じることで、非嫡出子は、父親に対し養育費を請求する権利や、父親を相続する権利などを得ることができます。

  • Point 02

    認知の種類

    認知の種類として、任意認知と、強制認知があります。父親が自らの意思で認知するか、調停手続での審判や訴訟手続での判決によって認知させるかの違いです。また、任意認知には、胎児認知と生後認知があります。子が生まれる前に認知するか、子が生まれ後に認知するかの違いです。

  • Point 03

    胎児認知には強制手段がない

    胎児認知は任意認知の一種であり、強制的に胎児認知をさせる手段は設けられていません。家庭裁判所で調停手続を行うことは可能ですが、生後認知の場合のように合意が成立しても審判(家庭裁判所による決定)がされるわけではなく、父親が認知届をすることが必要になります。

胎児認知のメリット

胎児認知と生後認知では、認知のタイミングが子の出生前か後かの違いがありますが、認知の効果に大きな違いはありません。

ただ、胎児認知と生後認知を比較した場合、子の出生前に父親が亡くなった場合の相続の場面で違いがあります。

すなわち、子の出生前、つまり子が胎児のうちに父親が亡くなった場合、相続の関係では胎児も既に生まれたものとみなされるので(民法886条1項)、父親の遺産を相続することができますが(ただし、胎児が死産であれば相続できません(同条2項))、子が認知されていることは必要で、胎児認知がされないまま子が胎児のうちに父親が亡くなった場合には、子の出生後に亡き父親(その代わりになる検察官)を相手に訴訟(死後認知の訴え)で認知を求めなければならず(父親の死後3年間に限られます。)、訴訟手続は煩わしいですし、証拠(DNA鑑定のための資料など)の問題で認知を認めてもらえないおそれもあるので、胎児認知をしてもらっておくと安心です。特に父親の死期が迫っているような場合には胎児認知を得ておくのがよいです。


その他、胎児認知をすれば、出生届に父親の氏名を記載することができます。生後認知の場合は、出生時には法律上の父親が決まっていないため、出生届に父親の氏名を記載できませんが、胎児認知ではこれが可能です。


また、日本国籍の父親の認知を受けることで外国籍の母の子が日本国籍を取得できるというメリットもあります。


なお、胎児認知は一度行ってしまうと取り消すことができません(民法785条)。

もっとも、認知した後に自分の子でないことがわかった場合には、血縁関係がないことを理由に認知無効の訴えで認知を無効とすることは可能です(民法786条)。この認知無効の訴えは、胎児認知の場合には、子の出生時から7年以内に提起しなければなりません。

背景画像
財産分与と未出生児の影響

胎児認知の手続

胎児認知を含む任意認知は、父親が認知届をすることで成立します。


認知届の用紙は、市区役所・町村役場でもらうことができますし、市区役所・町村役場のホームページからダウンロードしたものをプリントアウトすることもできます。全国共通の書式なので、どこの市区役所・町村役場のホームページからダウンロードしてもかまいません。


認知届の記入事項については以下のとおりです。

・「認知される子」の「氏名」欄には「胎児」と記入します(すでに子どもの名前を決めていたとしても、戸籍上はまだ存在していない名前なので、認知届に記入することはできません。)。

・「認知される子」の「生年月日」・「性別」・「住所」・「本籍」の欄は空欄のままにしておきます。

・「認知の種別」の欄は「任意認知」のチェックボックスにチェックを入れます。

・認知の対象となる子の記入欄は「胎児を認知する」のチェックボックスにチェックを入れます。

・「届出人」の欄のうち「署名」欄は必ず父親本人が自筆で記入しなければなりません。届出人の署名以外の記入は母親その他第三者が行ってもかまいません。


認知届には次の書類を添付することが必要です(市区役所・町村役場によって異なる場合がありますので、提出先の市区役所・町村役場にご確認ください。)。

・父親の戸籍事項全部証明書(戸籍謄本)

※父親の本籍地が母親の本籍地と同一の市区町村の場合は不要となる場合があります。

・届出人(父親※)の本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証など)

※遺言で胎児を認知した場合、遺言執行者が届出人になります。

・母の承諾書(民法783条1項、戸籍法38条1項)

母の承諾書については、決められた書式はありません。認知届の「その他」の欄に、「この届出を承諾します。」と記載して、本籍、住所、生年月日を書いて署名すればよいです。


胎児認知の場合の認知届の提出先は、母親の本籍地の市区役所・町村役場です(戸籍法61条)。生後認知であれば父親の本籍地または住所地や認知されることの本籍地の市区役所・町村役場が提出先になりますが、胎児認知の場合は母親の本籍地の市区役所・町村役場に限られます。

なお、認知届の「届出人」欄の署名さえ父親本人がしていれば、それを母親や第三者が預かって提出することも可能です。

提出方法は持参のほか郵送も可能です。


認知の効力は、子が生まれたときに子が生まれた時に遡って生じるので(民法784条)、まだ子が生まれていない届出の段階では認知されたことは戸籍に記載されません。

子が生まれて出生届をすると、父親の戸籍と子の戸籍(母親の戸籍)の両方に胎児認知されたことが記載されます。記載されるのは、胎児認知日(胎児認知届が提出された日)、認知された子の氏名・戸籍(本籍地・筆頭者)、認知した父親の氏名・戸籍(本籍地・筆頭者)です。

嫡出推定との関係

婚姻中の女性が夫以外の男性との子を妊娠した場合(婚姻中の女性が不倫をして不倫相手の子を妊娠した場合など)、女性からその男性に対して胎児認知を求めることも、その男性が胎児認知をすることも認められません。これは民法の嫡出推定(民法772条)との関係によるものです。

すなわち、民法772条では「妻が婚姻中に懐胎した子は、当該婚姻における夫の子と推定する」等と定めており、この嫡出推定がされる場合には、胎児認知は効力を生じないとされているため(民法783条2項)、胎児認知は認められないのです。

この場合に真の父親が子を認知するためには、嫡出否認の訴えという訴訟を提起して夫と子との父子関係を否定して夫の子という推定を覆すことが必要になります(民法774条、775条)。

この嫡出否認の訴えは、夫だけでなく、子(子の親権を行使する母親などの法定代理人)や母親なども原告として提起できますが(シンの父親である男性は提起できません。)、母親が提起する場合は子の出生時から3年以内、夫が提起する場合は子の出生を知った時から3年以内に提起しなければなりません(民法777条)。


以上とは逆に、独身の女性が婚姻中の男性との子を妊娠した場合は、女性からその男性に胎児認知を求めることも、その男性が胎児認知をすることも可能です。

なお、胎児認知をした場合には、胎児認知をしたことが戸籍に記載されるため、二人の関係が男性の配偶者に知られてしまい、男性の配偶者から不貞慰謝料を請求されるリスクが高まります。


なお、胎児認知をして子が出生した後に父親と母親が婚姻した場合(不倫相手の女性を妊娠させた男性が妻と離婚してその女性と婚姻した場合)には、子はその二人の嫡出子の身分(婚姻中の父母の間に産まれた子としての地位)を取得します(婚姻準正、民法789条1項)。

これに対し、胎児認知をして子が出生する前に父親と母親が婚姻した場合は、子の出生時に民法772条1項の嫡出推定により出生時から嫡出子として扱われることになります。この場合、胎児認知自体は、嫡出推定がされるため、効力を有しないものとなります(民法783条2項)。


養子縁組と未出生児の権利

胎児認知に応じない場合の対応

生後認知を求める場合には、父親がこれに応じないときは、家庭裁判所に認知調停を申し立て、家庭裁判所の関与の下で父親と話し合いを行って認知することを合意できれば、家庭裁判所が必要な調査を行った上で、認知の効果を生じさせる審判(裁判所による決定の一種)をします。この場合、審判が確定すれば、母親が審判書を添付して認知届を提出することができます。また、調停で合意できない場合には、認知の訴え(認知請求訴訟)を提起して父子関係が認められれば、認知の効果を生じさせる判決がされ、判決が確定すれば、母親が審判書を添付して認知届を提出することができます。

これに対し、胎児認知の場合には、認知の訴え(認知請求訴訟)の提起は認められておらず、調停を申し立てて認知の合意ができたとしても審判はされません。調停で合意できた場合、母親が認知届を提出できるようになるわけではなく、父親が調停での合意に従って認知届をすることで認知の効果が生じます。

このように、胎児認知の場合には、強制的に認知させる手段はなく、強制的に認知させるには子の出生を待つことが必要となります。

小口淳也法律事務所からのご案内

  • 専門家に相談して将来を守ろう
  • 専門家に相談して将来を守ろう
  • 専門家に相談して将来を守ろう
  • 専門家に相談して将来を守ろう

京都市の小口淳也法律事務所では、離婚・男女問題に注力しています。取り扱い事件の80%から90%が離婚・男女問題で、離婚・男女問題に関する法律相談は年間約250件承っております。

じっくりとご相談いただけるよう、事務所での法律相談は初回60分無料とさせていただいております。

また、平日の日中がお忙しい方でもご利用いただきやすいように、土日祝日や夜間のご相談にも柔軟に対応しています。

離婚・男女問題でお悩みの方は、ぜひ気軽に小口淳也法律事務所にお問い合わせください。

Contact
お問い合わせ

このサイトはreCAPTCHAとGoogleによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー と 利用規約が適用されます。

ACCESS

あなたの身近な相談相手
気軽にご相談ください!

小口淳也法律事務所

住所

〒604-0805

京都府京都市中京区

夷川通柳馬場西入百足屋町146番

Le ciel 御所南301号室

Google MAPで確認
電話番号

050-3529-6407

050-3529-6407

営業時間

平日:10:00~20:00

土日祝:10:00~19:00

代表者名 小口 淳也
丸太町駅から徒歩約3分、烏丸御池駅から徒歩約10分の場所にあります。関西一円からのご相談に対応しており、京都をはじめ大阪、滋賀、奈良など近隣地域の方々にもご利用いただいています。事前のご予約により、夜間や土日祝日のご相談も可能です。

Related

関連記事